振り袖を手放した話

こんにちは!
千葉県野田市整理収納アドバイザー
井野ともみです。

なかなか手放しづらいモノ上位にくるであろう
『着物』
高価なものが多いですし、いろいろな想いが乗っている場合が多いので
簡単に手放せないモノの一つだと思います。

私は今年の初めに、そんな想いの乗りまくった着物を手放しました。
手放す想い、具体的な手放し方をご紹介いたします。

目次

1:祖父が買った振り袖の話

 手放せなかった振り袖
 現実は・・・

2:着物の売り方

 着物買い取り店を探す
 買い取り手順
 気になる査定額

3:着物を売る・心構えと注意点

 どんなに良い物でも劣化する
 売れる物と売れない物
 まとめ


祖父が買った振り袖の話

私の両親はすでに他界しておりまして
26歳の時に実家まるごと片づけをしました。

そのときに、母が持っていた着物はほぼ処分したのです。
もう20年近く前なので、そのときの詳細は覚えていないのですが
確か10枚以上はあったはず。
私の親世代は、嫁入り道具に婚礼箪笥という世代でしたので
箪笥の中には小物を含め、母は多くの着物を所有していました。
私が生まれたときから箪笥はありましたがその着物、着ているところは見たことがありませんでした。

実家を整理したときに、着物はほぼ手放しました。
さすがにそのまま燃えるゴミというのも気が引けて、

買い取り業者を探して宅配買い取りを依頼しました。
着たところはみていないものの、母が大切に保管していたのは知っていたので
気持ちの葛藤はかなりありました。

しかし、私が引き継いだところで、着る機会はありません。
大切にしていたとはいえ、何十年も保管してあった着物はよく見たらシミはあるし、
好みの柄でもありません。
また、私は当時すでに実家を出ていたので、
自宅に保管スペースが物理的にない、というのも大きな理由でした。

証書があるような名品ではなかったのですが、
数も多いから少しは値がつくのではないか、と思っていた私の淡い期待もむなしく
査定額は3,000円ほどだったと記憶しています。
あんなに沢山売ったのに?!
というのが、正直な感想でした。

手放せなかった振り袖

ほとんどの着物は20年近く前に手放したのですが、当時どうしても手放せなかった着物がありました。
それは、振り袖です。

祖父が母に買った振り袖。
母の妹も着て、私の従姉妹や親戚、私自身も着ました。

娘が生まれたとき、母はまだ健在でしたので
『この子が大きくなったら、あの振り袖着てくれるかな』
と、嬉しそうに語っていたのをよく覚えています。

母の想いを聞いていたので
娘が大きくなるまでは私が持っておこうと決めていました。

現実は・・・

その娘も、高校生になりました。
昔と違って18歳成人なので、高校入学してしばらくすると
呉服屋さんからの営業DMがたくさん届くようになりました。

あの着物、着れるかな。

どちらにしろ私が着付けはできないので、
地元の呉服屋さんへ着物を持参して、相談してみることにしました。

娘に合わせて仮で着付けしてもらったのですが、
素人の私が見ても明らかに寸足らず。
袖も裾も、サイズが合っていないのは一目瞭然でした。
娘が着れないのなら、持っていても仕方ない。

そうしてやっと、踏ん切りがついたのです。

着物の売り方

試しにその呉服屋さんで買い取りをやっていないか聞いてい見たところ、
基本的にやっていないそうで。
そして着物自体も、もう50年もの。
どんなに良いものでも布は劣化するので、ちょっと引っかけただけで破れてしまったりすることもあるそう。
状態としてはもうあまり良くないので、買い取り店でも値はつかないかも、と言われました。

着物買い取り店を探す

いわゆる街のリサイクルショップでも着物の買い取りをしてくれるところはあります。
着物の買取強化中|トレジャーファクトリーの出張買取 (treasure-f.com)

和服・和装小物 | 中古品の買取・販売ならハードオフ(楽器・家電・家具など取扱商品多数のリサイクルショップ) (hardoff.co.jp)

着物の高価買取り|ブランド品の買取ならエコリング (eco-ring.com)

トレジャーファクトリーは出張買い取り。
オフハウスも買い取り可能のようです。
エコリングは宅配買い取りの場合ブランド品同梱、などの縛りがあります。
(※2023.11.10現在)

買い取り商品は店舗によっても異なる場合があるそうなので、事前に調べてからがオススメです。


私は想い入れが強かったので、着物の専門店に査定して頂きたかったのと
金額がいくらであれ、手元に残す気はなかったので、値段がつかなくても引き取り可能なところ
決まったらサクっと早く手放したかったので、宅配買い取りを選択。
口コミなども見て

着物買取は無料査定のザ・ゴールド(THE GOLD)にお任せください! (the-gold.jp)
こちらのお店で宅配買い取りを依頼しました。

※宅配買い取りの他に
出張買い取りもあります。
自宅に査定に来て頂けるシステムなので
一つ一つ納得して売りたい方、数が多い方はオススメです。

買い取り手順

買い取りまでの手順は

1,ネットで申込み
お問い合わせページより個人情報を入力し、申込み完了!


2,宅配キットが届く

宅配キットは伝票や梱包シール。送る用の段ボールは自分で用意するシステムです。


3,発送準備

小物は宅配キットに付属していたビニール袋へ入れ
着物は汚れないように配慮しながら段ボールへつめます。

4,集荷依頼

ヤマトさんにご連絡して、あとは待つのみ・・・

5,査定額通知

後日登録していたメールに査定額のお知らせメールが来ます。

6,振り込み

査定額に了承したら、指定振込先に振り込まれ、手続き完了となります。

気になる査定額

この時は振り袖の他に
帯、帯締め2本、ショール、手鏡、かんざしを売りました。

気になる査定額は・・・

500円でした。

着物を売る・心構えと注意点

どんなに良い物でも劣化する

洋服含め、布は基本劣化します。
どんなに高価な物でも、時間が経てば経つほど値は下がります。
買ったときの金額を覚えていたら、がっくりすることも多いと思いますが
『昔の着物は値はつかないもの』と最初から金額については期待しないことをオススメします。

実際良い物だとしても、買いたい人が少なければ値はつきにくいです。
今は昔の着物を売る人が多くて、着る人は少ないのが現状。
引き取ってもらえるだけでもいいや、くらいの心構えがいいと思います。

その中でも比較的値段がつきやすいのは
・状態がいいもの
・有名作家、有名産地
・未使用品(しつけ糸付き)
・証紙、証明書付き
・大きめサイズ(仕立て直せるので)


だそうです。
広告として高額買い取り!と謳っているモノは
こういった条件に合うものだと思います。

売れる物と売れない物

着物は付属品も数多くあります。
こちらのお店では、肌襦袢、髪飾りは状態が良くても買い取り不可。
(かんざしはOKでした)
草履やバックも未使用品のみなど
店舗によって縛りがあるのでご注意ください。

買い取り可能なものか調べた上で、
自分だったら絶対買わないな・・・
と思うものは、マナーとして同梱しないようにしましょう。



私より少し上の世代の方とお話すると

『着物・・・こんなにあるけどいらないのよねぇ』
と言われることが本当に多いです。

思い入れがあるものが多いと思いますので、
見てすぐに不要!と判断するのはなかなか難しいと思います。

ですが持ち続けて・・・どうなる?
これを持っていることで、自分の気分はどうなのか?
問題から目をそらさず、向き合ってみてください。

向き合った結果、
そのモノによって幸せな気持ちになる、懐かしい気持ちになるのであれば
使っていようがいまいが、持っていていいと思います。大切な思い出です。

ですが
あぁ・・・これね。本当はいらないんだけど・・・。
と、どんよりした気持ちになるのであれば
手放すことを具体的に考えてみてください。
空いた空間には、気分の上がるモノを入れてみましょう。

私自身、振り袖を手放したことで、自分の成人式の写真がより感慨深いものとなりました。
手放すことは、怖いことではありません。